スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

漱石俳句 春

夏目漱石 春6

霞立つ

霞たつて朱塗の橋の消にけり  



陽炎(かげろう)
陽炎の落ちつきかねて草の上  

干し網に立つ陽炎の腥(なまぐさ)き  

陽炎にの泡ふく干潟(ひがた)かな  

烈士剣を磨(ま)して陽炎むらむらと立つ  

芝草や陽炎ふひまを犬の夢  

陽炎や百歩の園に我立てり  

ちらちらと陽炎立ちぬの塚



花曇り
花曇り尾上(おのえ)の鐘の響(ひびき)かな  

花曇り御八つに食ふは団子哉  

窓に入(い)るは目白の八(や)つか花曇



春の山

どこやらで我が名よぶなり春の山  

神の住む春山白き雲を吐く

模糊(もこ)として竹動きけり春の山

石磴(せきとう)や曇る肥前の春の山



焼野

旧道(きゅうどう)や焼野の匂ひ笠の雨

篠竹(しのだけ)の垣を隔てゝ焼野哉  

村と村河を隔てゝ焼野哉



春の水 春水

うねうねと心安(こころやす)さよ春の水

都府楼(とふろう)瓦硯(がけん)洗ふや春の水

むくむくと砂の中より春の水

白き砂の吹いては沈む春の水

梓弓(あずさゆみ)岩を砕けば春の水

山城や乾(いぬい)にあたり春の水

ひたひたと藻草刈るなり春の水

夥し窓春の風門春の水  

しめ縄や春の水湧く水前寺  

湧くからに流るゝからに春の水  

春の水岩を抱いて流れけり  

春の水たるむはづなを濡(ぬら)しけり  

ひたすらに石を除くれば春の水  

槖駝(たくだ)して石を除(の)くれば春の水  (たくだ・・背中を曲げての意味か?)

魚(うお)の影底にしばしば春の水  

春の水馬の端綱(はづな)をひたしけり  

家あり一つ春風春水(しゅんぷうしゅんすい)の真ん中に

春水や草をひたして一二寸(いちにすん)



水温(ぬる)む

籠(かご)の鳥に餌をやる頃や水温む

春の川

烏帽子着て渡る禰宜(ねぎ)あり春の川

春の川故ある人を脊負ひけり

春の川橋を渡れば

錦帯(きんたい)擬宝珠(ぎぼじゅ)の数や春の川

春の江(え)の開いて遠し寺の塔

さして舟押し出すや春の川

魚(うお)は皆上(のぼ)らんとして春の川

颯(さつ)と打つ夜網(よあみ)の音や春の川

橋杭(はしくい)に小さき渦や春の川

筋違(すじかい)に四条の橋や春の川

春の川を隔てゝ男女かな

木屋丁(きやちょう)や三筋(みすじ)になつて春の川

嫁の里向ふに見えて春の川








スポンサーサイト
コメント
トラックバック
トラックバックURL
コメントフォーム








管理者にだけ表示を許可する






プロフィール

ことのは堂

Author:ことのは堂
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター

この人とブロともになる

QRコード
Page Top

Powered by FC2 Blog |

FC2Ad

| Template Design by スタンダード・デザインラボ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。