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漱石俳句 春

夏目漱石 春5

東風(こち)

東風吹くや山一ぱいの雲の影
東風や吹く待つとし聞かば今帰り来ん

恐らくば東風に風ひくべき薄着


春の雨

春雨(はるさめ)やの中を濡れて行く  

春雨や寐ながら横にを見る

梓(あずさ)彫る春雨多し湖泊堂(こはくどう)  

春雨の夜すがら物を思はする  

春雨の隣の琴は六段か  

春雨や爪革(つまかわ)濡るゝ湯屋迄(ゆうやまで) 

錦絵に此春雨や八代目  

春雨や京菜(きょうな)の尻の濡るゝほど  

春雨や身をすり寄せて一つ傘  

春雨や四国遍路木賃宿(きちんやど) 

ちとやすめ張子の虎も春の雨  

春の雨鶯(うぐいす)も来よ夜着(よぎ)の中  

春の雨晴れんとしては烟(けぶ)る哉  

春の雨あるは順礼古手買(じゅんれいふるてかい) 

護摩壇(ごまだん)に金鈴(きんれい)響く春の雨  

さらさらと筮竹(ぜいちく)もむや春の雨  

吾妹子(わがせこ)に揺り起されつ春の雨  

古ぼけた江戸錦絵や春の雨  

据風呂に傘さしかけて春の雨  

春の雨鍋と釜とを運びけり  

寄りそへばねむりておはす春の雨  

琴作る桐(きり)の香や春の雨  

つれづれを琴にわびしや春の雨  

草双紙(くさぞうし)探す土蔵(どぞう)や春の雨  

誰袖(たがそで)や待合らしき春の雨  

静かなるは春の雨にて釜の音  

静坐(せいざ)聴くは虚堂(きょどう)に春の雨の音  

岡持にあまりて春の雨  



春時雨

旅に寒し春を時雨れの京にして



春の雪


消にけりあわたゞしくも春の雪

春の雪朱盆に載せて惜しまるゝ

南天にの重みや春の雪

寺町椿の花に春の雪




霞む日や巡礼親子二人なり  

旅人の台場見て行く霞かな  

大空や霞の中の鯨波(とき)の声  

朦朧(もうろう)と霞に消ゆる巨人哉  

霞むのは高い松なり国境  

登りたる凌雲閣の霞かな  

尾上(おのえ)より風かすみけり燧灘(ひうちなだ)

塔五重五階を残し霞けり  

大纛(だいとうや)や霞の中を行く車  

霞みけり物見の松に熊坂が  

川を隔(へだ)て散点(さんてん)す牛霞みけり  

山の上に敵の赤旗霞みけり  

勅額(ちょくがく)の霞みて松の間かな  

故郷(ふるさと)を舞ひつゝ出づる霞かな  

御堂(おどう)まで一里あまりの霞かな  

塗笠(ぬりがさ)に遠き河内路(かわちじ)霞みけり  

野を焼いた煙りの果は霞かな








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