スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

西行 秋

西行 秋2

0305
なにとかく 心をさへは つくすらん わが歎きにて 暮るる秋かは
 
 0306
 
秋の夜の 空に出づてふ 名のみして 影ほのかなる 夕月夜かな
 
0307
天の原 月たけのぼる 雲路をば わきても風の 吹きはらはなん

 0308
うれしとや 待つ人ごとに 思ふらん 山の端出づる 秋の夜の月

 0309
なかなかに 心つくすも 苦しきに 曇らば入りね 秋の夜の月

 0310
いかばかり うれしからまし 秋の夜の 月すむ空に 雲なかりせば

 0311
播磨潟 灘の深沖(みおき)に 漕ぎ出でて あたり思はぬ 月をながめん

 0312
いさよはで 出づるは月の うれしくて 入る山の端は つらきなりけり

 0313
水の面に 宿る月さへ 入りぬるは 池の底にも 山やあるらん

 0314
慕はるる 心やゆくと 山の端に しばしな入りそ 秋の夜の月

 0315
明くるまで 宵より空に 雲なくて またこそかかる 月見ざりつれ

 0316
浅茅原 葉末の露の 玉ごとに 光つらぬく 秋の夜の月

 0317
秋の夜の 月を雪かと まがふれば 露も霰の 心地こそすれ

 0318
 閑に月を待つ
月ならで さし入る影の なきままに 暮るるうれしき 秋の山里

 0319
 海辺の月
清見潟 月すむ空の 浮雲は 富士の高嶺の 煙なりけり

 0320
 池上月
水銹ゐぬ 池の面の 清ければ 宿れる月も めやすかりけり

 0321
 同じ心を、遍照寺にて、人々よみけるに
宿しもつ 月の光の ををしさは いかにいへども 広沢の池

 0322
池にすむ 月にかかれる 浮雲は 払ひ残せる 水銹なりけり

 0323
 月池の氷に似たり
水なくて こほりぞしたる 勝間田の 池あらたむる 秋の夜の月

 0324
 名所の月
清見潟 沖の岩越す 白波に 光をかはす 秋の夜の月

 0325
なべてなほ 所の名をや 惜しむらん 明石はわきて 月のさやけき

 0326
 海辺の明月
難波潟 月の光に うらさえて 波の面に 氷をぞ敷く

 0327
 月前の遠望
くまもなき 月の光に さそはれて 幾雲居まで ゆく心ぞも

 0328
 終夜月を見る
誰来なん 月の光に さそはれてと 思ふに夜半の 明けぬなるかな

 0329
 八月十五夜
山の端を 出づるより しるきかな 今宵しらする 秋の夜の月

 0330
数へねど 今宵の月の けしきにて 秋のなかばを 空にしるかな

 0331
天の川 名に流れたる かひありて 今宵の月は ことに澄みけり

 0332
さやかなる にてしるし 秋の月 十夜にあまれる 五日なりけり

 0333
うちつけに また来ん秋の 今宵まで 月ゆゑ惜しく なる命かな

 0334
秋はただ 今宵一夜の 名なりけり 同じ雲居に 月は澄めども

 0335
老いもせぬ 十五の年も あるものを 今宵の月の かからましかば

 0336
 くもれる十五夜
月見れば 影なく雲に つつまれて 今宵ならずば 闇に見えまし

 0337
 月の歌あまたよみけるに
入りぬとや あづまに人は 惜しむらん 都に出づる 山の端の月

 0338
待ち出でて 隈なき宵の 月見れば 雲ぞ心に まづかかりける

 0339
秋風や 天つ雲居を はらふらん 更けゆくままに 月のさやけき

 0340
いづくとて あはれならずは なけれども 荒れたる宿ぞ 月はさびしき

 0341
わけて 荒れたる庭の 月見れば 昔すみけん 人ぞ恋しき

 0342
身にしみて あはれ知らする 風よりも 月にぞ秋の 色はありける

 0343
虫の音に 枯れゆく野辺の 草むらに あはれをそへて すめる月かげ

 0344
人も見ぬ よしなき山の 末までに すむらん月の かげをこそ思へ

 0345
木の間洩る 有明の月を ながむれば さびしさそふる 峯の松風

 0346
いかにせん かげをば袖に 宿せども 心の澄めば 月の曇るを

 0347
くやしくも 賎の伏屋と おとしめて 月のもるをも 知らで過ぎける

 0348
あばれたる 草の庵に 洩る月を 袖にうつして ながめつるかな

 0349
月を見て 心うかれし いにしへの 秋にもさらに めぐりあひぬる

 0350
なにごとも 変りのみゆく 世の中に 同じ影にて すめる月かな

 0351
夜もすがら 月こそ袖に 宿りけれ 昔の秋を 思ひ出づれば

 0352
ながむれば ほかの影こそ ゆかしけれ 変らじものを 秋の夜の月

 0353
ゆくへなく 月に心の すみすみて 果はいかにか ならんとすらん

 0354
月影の かたぶく山を ながめつつ 惜しむしるしや 有明の空

 0355
ながむるも まことしからぬ 心地して よにあまりたる 月の影かな
スポンサーサイト
コメント
トラックバック
トラックバックURL
コメントフォーム








管理者にだけ表示を許可する






プロフィール

ことのは堂

Author:ことのは堂
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター

この人とブロともになる

QRコード
Page Top

Powered by FC2 Blog |

FC2Ad

| Template Design by スタンダード・デザインラボ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。