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漱石俳句 春

夏目漱石 春3

春暮

春暮るゝ月の都に帰り行く

馬子唄(まごうた)や白髪も染めで暮るゝ春

穴のある銭が袂(たもと)に暮の春

いつか溜る文殻(ふみがら)結ふや暮の春

新坊主(しんぼち)やそゞろ心に暮るゝ春

草庵や蘆屋(あしや)の釜に暮るゝ春



行く春 逝く春

行く春を鉄牛ひとり堅いぞや

行春や候二十(そうろうはたち)続きけり

行春や瓊觴(ケイショウ=玉で作った杯)山を流れ出る

ゆく春や振分髪も肩過ぎぬ

行春を琴掻き鳴らし掻き乱す

行く春を剃り落したる眉青し

行く春を沈香亭(じんこうてい)牡丹(ぼたん)

行春や紅(くれない)さめし衣(きぬ)の裏

逝く春や庵主(あんしゅ)の留守の懸瓢(かけふくべ)

逝く春やそゞろに捨てし草の庵

行く春や壁にかたみの水彩画

行く春や披露待たるゝ歌の選

行春や僧都(そうず)のかきし絵巻物

行春や書は道風(とうふう)の綾地切(あやじきれ)

行く春のはたごに画師(がし)の夫婦哉

行く春や経納めにと厳島
行く春や知らざるひまに頬の髭

行春や里へ去(い)なする妻の駕籠(かご)



尽くる春

業(ぎょう)終へぬ写経の事や尽くる春

門鎖ざす王維の庵(いお)や尽くる春




春惜しむ

嫁がぬを日に白粉(おしろい)や春惜む

垢つきし赤き手絡(てがら)や春惜む

春惜む人にしきりに訪(と)はれけり

春惜む日ありて尼の木魚

春惜む茶に正客(しょうきゃく)の和尚哉

春惜む句をめいめいに作りけり

枳殻(からたち)の芽を吹く垣(かき)や春惜む

鎌倉へ下(くだ)る日春(ひはる)の惜しき哉









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