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夏目漱石 冬

夏目漱石 冬9

寒梅

見て行くやつばらつばらに寒の梅  

寒梅に(けい)を打つなり月桂寺(げっけいじ)  

帰花(かえりばな)

ほのめかすその上如何(かみいかに)に帰花  

恋をする猫もあるべし帰花  

一輪は命短かし帰花  

吾も亦衣更(またころもか)へて見ん帰花  


寒牡丹

雪ながら書院あけたる牡丹哉  


山茶花(さざんか)

山茶花の折らねば折らで散りに鳧(けり)  

我病めり山茶花活けよ枕元  

山茶花の一重なり法華寺(ほっけでら)  

つくばいに散る山茶花の氷りけり  

二三片(にさんへん)山茶花散りぬの上  

山茶花や(てい)をめぐりて小道あり  


茶の花

茶の花や白きが故に翁(おう)の像  

芭蕉忌や茶の花折つて奉る  

茶の花や長屋()も持ちて浄土寺(じょうどでら)  

茶の花や智識と見えて眉深し  

茶の花や読みさしてある楞伽経(りょうがきょう)  

茶の花や黄檗山(おうばくさん)を出でゝ里余(りよ)  


南天の実

口切や南天の実の赤き頃  

蜜柑(みかん)

脊戸(せど)の蜜柑も今や神無月  

累々と徳孤(とくこ)ならずの蜜柑哉  

同化して黄色にならう蜜柑畠(みかんばた)  

降りやんで蜜柑まだらに雪の舟  

温泉の山や蜜柑の山の南側  

裏山に蜜柑みのるや長者振(ちょうじゃぶり)  


(だいだい)

橙も黄色になりぬ温泉の流  

温泉(でゆ)の里橙山の麓(ふもと)かな  


紅葉散る

紅葉散るちりゝちりゝとちゞくれて  

紅葉ちる竹縁(ちくえん)ぬれて五六枚  


木の葉

男滝女滝(おだきめだき)上よ下よと木の葉かな  

洞門(どうもん)に颯(さつ)と舞ひ込む木の葉かな  

かきならす灰の中より木の葉哉  

早鐘の恐ろしかりし木の葉哉  

風に聞け何(いず)れか先に散る木の葉  


枯葉
ぱちぱちと枯葉焚くなり薬師堂  

焚かんとす枯葉にまじる哉  

秋雨や杉の枯葉をくべる音  


落葉

吹き上げて塔より上の落葉かな  

五重の塔吹き上げられて落葉かな  

滝壺に寄りもつかれぬ落葉かな  

半途(はんと)より滝吹き返す落葉かな  

五六寸去年と今年(こぞとことし)の落葉哉  

さらさらと栗の落葉や鶪(もず)の声  


冬木

半鐘(はんしょう)とならんで高き冬木哉  

(からす)飛んで夕日に動く冬木かな  

冬木流す人は猿(ましら)の如くなり  


冬木立

土堤(どてい)一里常盤木(ときわぎ)もなしに冬木立  

冬木立寺に蛇骨(じゃこつ)を伝へけり  

白旗源氏木曾の冬木立  

立籠る上田の城や冬木立  

(ごつ)として鳥居立ちけり冬木立
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