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漱石俳句 春

夏目漱石 春2

彼岸


門前を彼岸参りや雪駄ばき


弥生

濃(こまや)かに弥生の雲の流れけり


春日(はるび)

茶の木二三本閑庭(かんてい)にちよと春日哉(かな)

の尻干したるに春日哉



春の晨

太刀佩(は)くと夢みて春の晨(あした)哉


春の夕

鳩の糞(ふん)春の夕(ゆうべ)の絵馬白し


春の暮

裏返す縞(しま)のずぼんや春暮るる

泥海(ぬかるみ)の猶(なお)しづかなり春の暮

ごんと鳴るをつきけり春の暮


春の宵

堆(うずたか)き茶殻(ちゃがら)わびしや春の宵

古寺に鰯(いわし)焼くなり春の宵

春の宵神木折れて静かなり

双六や姉妹(きょうだい)向(むか)ふ春の宵

歯ぎしりの下婢(かひ)恐ろしや春の宵

新しき畳に寐たり宵の春

満堂の閻浮檀金(えんぶだごん)や宵の春

女うつ鼓なるらし春の宵

同じ橋三たび渡りぬ春の宵

そゞろ歩きもはなだの裾や春の宵

忠度(ただのり)を謡ふ隣や春の宵


春の夜

春の夜の若衆にくしや伊達小袖

春の夜の琵琶聞えけり天女(てんにょ)の祠(し)

春の夜や独り汗かく神の馬

春の夜を辻講釈にふかしける

春の夜の御悩平癒(ごのうへいゆ)の祈祷哉

春の夜を兼好緇衣(けんこうしい)に恨みあり

春の夜を小謡(こうたい)はやる家中(かちゅう)哉

春の夜や局(つぼね)をさがる衣の音

春の夜のしば笛を吹く書生哉

吾妹子を夢みる春の夜となりぬ

春の夜の雲に濡らすや洗ひ髪

春の夜や妻に教はる荻江節(おぎえぶし)

春の夜や金の無心に小提灯(こちょうちん)

琵琶法師召されて春の夜なりけり


暖か

夫子(ふうし)暖かに無用の肱(ひじ)を曲げてねる

暖に乗じ一挙虱(しらみ)をみなごろしにす  



長閑(のどか)

明天子(めいてんし)上にある野の長閑なる

人形も馬もうごかぬ長閑さよ

留守居して目出度(めでたき)思ひ庫裏(くり)長閑

長閑さやの外行く薬売



日永



巡礼と野辺(のべ)につれ立つ日永哉

日は永し三十三間堂長し

梁(うつばり)に画龍(がりゅう)のにらむ日永かな

日永哉豆に眠がる神の馬

金泥(きんでい)もて法華経(ほっけきょう)写す日永哉

鞭つて牛動かざる日永かな

人形の独りと動く日永かな

佳(よ)き竹に吾名を刻む日永かな

老僧に香(かおり)一しゅの日永哉

日は永し一人居(ひとりい)に静かなる思ひ

世に遠き心ひまある日永哉

線香のこぼれて白き日永哉

我一人松下に寐たる日永哉

早蕨(さわらび)の拳(こぶし)伸び行く日永哉

良寛にまりをつかせん日永哉

帰り路(じ)は鞭も鳴さぬ日永かな


永き日

永き日や韋駄(いだ)を講ずる博士あり

永き日を順礼渡る瀬田の橋

永き日や徳山(とくさん)の棒趙州(ぼうじょうしゅう)の払(ほつ)

永き日やあくびうつして分れ行く

永き日を太鼓打つ手のゆるむ也(なり)

永き日や動き已(や)みたる整時板(せいじばん)

永き日や頼まれて留守居してゐれば


春深き

春深き里にて隣り梭(かび?)の音





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