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夏目漱石 秋

夏目漱石 秋15



夜をもれと小のもとに埋めけり  


(芒)

砂山に薄許(ばか)りの野分(のわき)哉  

に伏し薄にみだれ故里は  

一株の動くや鉢の中  

灰に濡れて立つやと萩の中  

行けど萩行けど薄の原広し  

靡(なび)けども芒を倒し能はざる  

招かざる薄に帰り来る人ぞ  

押分(おしわく)る芒の上や秋の空  

取り留むる命も細き薄かな  

一叢(ひとむら)の薄に風の強き哉  

提灯(ちょうちん)を冷やかに提(さ)げ芒かな  

風折々先づ散つて芒哉  

抱一(ほういつ)の芒に月の円(まど)かなる  

壁に達磨それも墨画(ぼくが)の芒哉  

五六本なれど靡けばすゝき哉  

朝貌にまつはられてよ芒の穂  

ひとむらの芒動いて立つ秋か  


花芒(はなすすき) 

花芒小便すれば馬逸(いつ)す  

長短の風になびくや花芒  


(あし)の花 

蘆の花夫(それ)より川は曲りけり  


荻(おぎ)の声

苫(とま)もりて夢こそ覚むれ荻の声  


野菊

乗りながら馬の糞(ふん)する野菊哉  

馬の子と牛の子と居る野菊かな  

草刈の籃(かご)の中より野菊かな  

野菊一輪手帳の中に挟みけり  

(てきれき)と壁に野菊を照し見る  

釣台(つりだい)に野菊も見えぬ桐油(きりゆ)哉  

湯壺から首丈(だけ)出せば野菊哉  


曼珠沙華 

曼珠沙花門前の秋風紅一点(もんぜんのあきかぜこういってん)  

曼珠沙花あつけらかんと道の端  

仏より痩せて哀れや曼珠沙華  


桔梗(ききょう) 

仏性(ぶっしょう)は白き桔梗にこそあらめ  

むつとして口を開かぬ桔梗かな  

草共に桔梗を垣に結(ゆ)ひ込みぬ  

白桔梗古き位牌(いはい)にすがすがし  

草刈の籠()の目を洩る桔梗かな  

桔梗活けて宝生流(ほうしょうりゅう)の指南かな  


女郎花(おみなえし)男郎花(おとこえし)

舁(かごかき)の京へと急ぐ女郎花  

女郎花馬糞(ばふん)について上(のぼ)りけり  

女郎花土橋(どばし)を二つ渡りけり  

鑓水(やりみず・・・庭に引き入れた水の流れのこと)の音たのもしや女郎花  

女郎花を男郎花とや思ひけん  


吾亦紅(われもこう)

路岐(みちわかれ)して何(いず)れか是(これ)なるわれもかう  


蓼(たで)の花
暮れなんとしてほのかにの花を踏む  


穂蓼(ほたで) 

鶴の影穂蓼に長き入日かな  


烏瓜(からすうり)

烏瓜(へい)に売家(うりや)の札はりたり  

世は貧し夕日破垣(ゆうひやれがき)烏瓜  

余念なくぶらさがるなり烏瓜  


(たけ)

新酒売る家ありて茸の名所哉  
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