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夏目漱石 秋

夏目漱石 秋6

秋の海 

釣鐘をすかして見るや秋の海


初汐(はつしお)

漕(こ)ぎ入れん初汐寄する龍が窟(りゅうがくつ)


新蕎麦

新しき蕎麦(そば)打て食はん坊の雨




大食(おおぐい)を上座に粟(あわ)の飯(めし)黄なり




樊會(はんかい。漢字なし。実際は口偏に會)や(たつ)を排して茸(たけ)の飯


(しんしゅ)

お立ちやるかお立ちやれ新酒  

新酒売る家ありて茸(たけ)の名所哉  

御名残(おなごり)の新酒とならば戴かん  

ある時は新酒に酔(よい)て悔(くい)多き  

落ち合ひて新酒に名乗る医者易者(えきしゃ)  

憂(うれい)あり新酒の酔(よい)に託すべく  

頓首(とんしゅ)して新酒門内(もんない)に許されず  

醸(かも)し得たる一(いっとう)の酒や家二軒  

酔過ぎて新酒の色や虚子(きょし)の顔  


秋の灯

(くも)落ちてに音(おと)す秋の灯(ひ)細し  



燈籠(とうろう)
黄ばみたる杉葉(すぎは)に白き燈籠哉  

里の灯(ひ)を力(ちから)によれば燈籠かな  




案山子(かかし)

刈りてあないたはしの案山子かも  

無性(ぶしょう)なる案山子朽ちけり立ちながら  

其許(そこもと)は案山子に似たる和尚かな  

粟(あわ)刈らうなれど案山子の淋しかろ  

某(それがし)は案山子にて候(そうろう)(すずめ)どの  

ものいはぬ案山子に鳥の近寄らず  

足腰の立たぬ案山子を車かな  

骨許(ばか)りになりて案山子の浮世かな  

病んで来(きた)り病んで去る吾に案山子哉  

雨多き今年(ことし)と案山子聞くからに  


鳴子(なるこ)

引かで鳴る夜の鳴子の淋しさよ  

淋しくば鳴子をならし聞かせうか  

鳥も飛ばず二百十日(にひゃくとおか)の鳴子かな


鳴子引く

鳴子引くは只(ただ)退窟(たいくつ)で困る故(ゆえ)


稲刈
稲刈りてあないたはしの案山子かも  


掛稲(かけいね)

掛稲やしぶがき垂るる門構  

掛稲や塀(へい)の白きは庄屋らし  


稲こき 

渋柿の下(した)に稲こく夫婦(ふうふ)かな  


(きぬた)

うてや砧これは都の詩人なり  

打てばひゞく百戸(ひゃっこ)余りの砧哉  

嫁(か)し去つてなれぬ砧に急がしき  

砧うつ真夜中頃に句を得たり  

聞かばやと思ふ砧を打ち出しぬ  

二三人砧も打ちぬ鹿の声  

遠近(おちこち)の砧に雁(かり)の落るなり  

壁一重隣に聴いて砧かな


衣(きぬ)うつ 

衣擣(う)つて郎(ろう)に贈らん小包で


小夜砧(さよぎぬた) 

逢ふ恋の打たでやみけり小夜砧  


糸瓜(へちま)の水 

玻璃瓶(はりびん)に糸瓜の水や二升程   


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