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夏目漱石 夏

夏目漱石 夏5

蝙蝠(かわほり)

蝙蝠や賊の酒呑む古館

蝙蝠や一筋町の旅芸者

蝙蝠に近し小鍛冶(こかじ)が(つち)の音

蝙蝠の宵々毎(よいよいごと)や薄き粥


雨蛙

恐る恐る芭蕉に乗つて雨蛙


蚊にあけて口許(ばか)りなり(がま?ひき?)の面(つら)



時鳥 郭公 子規(ホトトギス)

帰ろふと泣かずに笑へ時鳥

聞かふとて誰も待たぬに時鳥

鳴くならば満月になけほとゝぎす

時鳥あれに見ゆるが知恩院(ちおんいん)

時鳥たつた一声須磨明石

(ごたんほ)の真上なり初時鳥

裏河岸(うらがし)の杉の香ひや時鳥

も聞け杓子も是(これ)へ時鳥

湖や湯元へ三里時鳥  

時鳥折しも月のあらはるゝ

五月雨ぞ何処まで行(い)ても時鳥

時鳥名乗れ彼山此峠(かのやまこのとうげ)

時鳥物其物(ものそのもの)には候はず

時鳥弓杖(ゆんづえ)ついて源三位(げんざんみ)

明け易き夜(よ)ぢやもの御前(ごぜん)時鳥

時鳥馬追ひ込むや川(ふもとがわ)

さもあらばあれ時鳥啼て行く

国の名を知つておぢやるか時鳥

琵琶の名は青山(せいざん)とこそ時鳥

浪人の刀錆びたり時鳥

郭公茶の間へまかる通夜の人

蹴付(けづけ)たる讐(あだ)の枕や子規

辻君(つじぎみ)に袖牽(ひか)れけり子規

逃(の)がすまじきの行衛(ゆくえ)や子規

京に行かば寺に宿かれ時鳥

貧乏な進士ありけり時鳥

病んで一日枕にきかん時鳥

十銭で名画を得たり時鳥

時鳥厠半ばに出かねたり


閑古鳥 

渡らんとして谷に橋なし閑古鳥


老鶯

とかくして鶯藪(やぶ)に老いにけり


夏鶯(なつうぐいす)

ひとりきくや夏鶯の乱鳴(みだれなき)


水鶏(くいな)

寐苦しき門を夜すがら水鶏かな  



の丈日に延びつらん病んでより



とぶ蛍柳の枝で一休み

かたまるや散るや蛍の川の上

一つすうと座敷を抜る蛍かな

竹四五竿(たけしごかん)をりをり光る蛍かな

立て懸(かけ)て蛍這ひけり草(くさぼうき)




涼しさや昼寐の夢に蝉の声
あつ苦し昼寐の夢に蝉の声


蝉しぐれ 

松風の絶へ間を蝉のしぐれかな  



ゑいやつと蠅叩きけり書生部屋

馬の蠅牛の蠅来る宿屋かな  




藪陰(やぶかげ)に涼んで蚊にぞ喰はれける

夏痩(なつやせ)の此頃(このころ)蚊にもせゝられず

叩かれて昼の蚊を吐く木魚

禅定(ぜんじょう)の僧を囲んで鳴く蚊かな

独居(ひとりい)の帰ればむつと鳴く

蚊にあけて口許りなり蟇の面

鳴きもせでぐさと刺す蚊や田原坂


蚊ばしら 

蚊ばしらや断食堂の夕暮に


(のみ)

逃がすまじきの行衛(ゆくえ)や子規

蚤を逸(いっ)し赤き毛布に恨みあり

蚤をすてゝ虱(しらみ)を得たる木賃(きちん)哉


蜘蛛

蓮(はす)の葉に蜘蛛下(くだ)りけり香を焚く


蝸牛(かたつむり)

筋違(すじかい)に芭蕉渡るや蝸牛

でゞ虫の角ふり立てゝ井戸の端

鮓桶(すしおけ)の乾かで臭し蝸牛

蝸牛(ででむし)や五月(ごがつ)をわたるふきの茎



蛭(ひる)ありて黄なり水経註(すいけいちゅう)に曰く

魚(うお)を網(あみ)し蛭吸ふ足を忘れけり
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